メイドカフェ日記 コレクション 

 
ズノ

2008年5月30日 23:39
 
メイドカフェin秋葉原 Pash Cafe NAGOMI その1
暗闇の中、ゆっくりとベッドに身を横たえる。

目を開き、天井を見つめる。


もう、真夜中だ。

 

枕元にそっと手を伸ばし、携帯ラジオがあることを確かめる。

 

イアホンを耳に入れて、ラジオの電源を入れると、ノイズの音が聴こえてきた。


大丈夫。少しチューニングがずれているだけだ。

慎重にダイヤルを回す。

 

ほら、いつもの声が聴こえてきた。

 

 

 

田村ゆかりのいたずら黒うさぎ☆」

「ゆかりの小さなイタズラ、ゆるしてネ」

 


すみません。どこまでもオタです。

 

さぁ、今回も俺を魅了して止まないメイドカフェのことを書きとめよう。


レポをする店は、Pash Cafe NAGOMIだ。

 


メイドカフェin秋葉原 Pash Cafe NAGOMI

ご帰宅日    2008/5/9
俺的オススメ度 ☆☆☆
食事の満足度  ☆☆☆
お店の雰囲気  いわずと知れた『妹系』、手作り感のある店内で、社会人にも人気の店。
知らないとムカッとするぐらいタメ口で話しかけてくるけど、そこがまた妹ぽい。『妹』大好きな方にオススメです。

 


この店は、厳密にはメイドカフェではない。

この店にいるのはメイドではなく、『妹』だ。


『血のつながった妹なんて、要るわけないじゃないか。』

の『妹』である。


NAGOMI(以下ナゴミとします。)はマスコミにも結構取り上げられていて、知名度の高い店だ。


俺はこの店に、あまりいいイメージを持っていなかった。


カラスヤサトシの萌道にナゴミが出てくるのだが、このマンガで、カラスヤさんは代金を取られていない。


その理由が、妹曰く

『おにいちゃんからお金なんてもらえないよ。』

なのだ。


ちょっと待て。

その理由でいくと、客の誰からもお金をもらえないぞ。

それとも何か?
パパコースとか、
オジサマコースとか、
秘密な香りのする料金設定があるのか?


妄想が膨らんだ俺は、この店に凸することに決めたのだ。

 

ナゴミの場所はイオシスのビルの2階だ。

まずイオシスに向かってJR秋葉原駅電気街口から歩こう。


駅前から中央通りに向かって歩く。

ゲーマーズの店先に秋葉原無料案内所が出ている時は、秋葉マップを迷わずGet。

この地図は、よくできている。


始めは、アキバ初心者みたいで、貰うのにためらいがあったが、今はオタLvが上がったので、躊躇なくもらう。


ナゴミの場所を再確認する。


JRの鉄橋下の横断歩道を渡り、ガード下を左手にみながら歩く。
すぐにケンタッキーが見えてくるはずだ。

この店のカーネルさんは、一時期メイド服を着ていて話題になった。


店長の英断だったそうだ。

スバラシイ。

お、もう終りだ。

その2へ。

 

 
ズノ

2008年5月31日 1:16
 
メイドカフェin秋葉原 Pash Cafe NAGOMI その2
田村ゆかりのいたずら黒うさぎは、文化放送では、土曜の24:00からデス!!


べ、別に宣伝なんてしてるわけじゃないんだからネ!

 

さて、カーネルおじさんは、ケンタ上層部から注意を受けて、メイド服を脱いでしまった。

ワカッテナイネ。

 

ちょっと脱線しすぎた。

ケンタのある十字路を右に曲がる。
神田明神通りに向かって歩くと、左手にアソビットキャラシティがある。

アソビットの先の1本目の角を左に曲がる。
行き過ぎると神田明神通りに出てしまう。


うまく曲がれたら、千石電商のちょい先に、イオシスがある。


イオシスは中古PCの店。
この店の手書きPOPは、霧雨魔理沙や南千秋などが描かれていて、見ているだけでも楽しい。


イオシスの横の小さなエントランスに入ると、すぐエレベータがある。

 

しかし、なんだこのビル。ここも「確信犯」じゃないか。

1F イオシス
2F NAGOMI
3F アキズム(キャンディトイ)
4F bar ジオン軍
5F bar 連邦軍
6F ほぐしの国(整体だかカイロプラティックの店)

そしてトドメは、
B1F 着せかえカフェ
CANDY FLUIT Strawberry


着せかえカフェって…。なんか風俗チックな名前だなぁ。

良い子が入ってはいけない店かもしれん。
素直にナゴミに行こう。

でも、その前にアキズムには行っとこう。
名前は知ってたんだが、場所がよくわからなかったんだ。この店。


エレベータを3階で降りると、小さな店にビッシリとキャンディトイが並んでいる。

ラジオ会館にも似たような店はあるけど、こっちのほうが、少し安いかな。


おっ。綾波だ。
これ持ってないなぁ。


おっ持ちかえりぃぃ!


綾波をgetして、いい気分で2階に降りる。

 

いよいよ本番だ。


いや、ただの客だからそんなにリキむこともないか。

 

店の前に注意書きがあって、店の中や妹たちを写真に撮ってはいけません、と書いてある。


おk。メイドカフェのデフォルトさ。

 

さぁ、中に入ろう。

カラァンとドアベルが鳴る。

 

『おかえりなさい、お兄ちゃん。』


妹が気づいてこちらに来た。


そうか、俺はお兄ちゃんか。

 

俺にはリアル妹はいない。もし20歳そこらでこの店に来ていたら、萌え死んでいたかも。

でも、もう いい年のオヤジだからなぁ。

次いこ。

 
ズノ

2008年5月31日 10:19
 
メイドカフェin秋葉原 Pash Cafe NAGOMI その3
『おかえりなさい、お兄ちゃん。』

と言われたところから。

 

妹が声をかけたのとほぼ同時に、店内の客たちが一斉に俺の方に顔を向けた。


ウワッ、なんだよ。俺はそんなに不審者か?

まるで西部劇で、流れ者のガンマンが、バーの扉を開けて入ってきたみたいじゃないか。

 

そうか、俺と早打ちを競おうっていうんだな?

いいだろう。オメエら全員パンツを脱げ!!


誰が本物の早打ちか見せてやる。


さぁ、用意はいいか!!

 

 

 


ちょ、ちょっとストップ。

暴走冷却タイムに入ります。しばしお待ちを…。

 


(-o-) フー。


(^O^) 失礼しました。


客たちのリアクションを分析すると、顔見知りばかりが集まって、マターリとした雰囲気だったと思われる。

俺はネクタイこそはずしていたが、スーツ姿だから余計に警戒したようだ。

 

身なりは違うが、中身は同じだ。安心してくれ。

 

妹は俺が1人客だということを確認すると、窓際のカウンター席に案内した。


この店のカウンターは、入口からいちばん離れた場所にある。

イスが窓側を向いているので、お店に背を向けて座ることになる。

 

カウンターと窓の間に、人ひとり分の通路があって、妹がお兄ちゃんからオーダーを取るときは、対面できるようになっている。

これは、孤独に浸りたい人にはいいロケーションだが、お店の様子が見たい俺にはちょっと不都合だ。

 

妹がお水とメニュ-を持ってやってきた。


『おかえりなさい、お兄ちゃん。メニュー持ってきたよ。今、イベント中だから、こっちもみてね。』


もうお分かりだと思うが、この店の妹達は敬語を使わない。


妹だから、なれなれしいのだ。

 

親近感が湧く。

しかぁし!!ここで血迷ってはいけない。

妹達の口調をよく聞くのだ。

なれなれしいのにどこか空虚に聞こえる。


何度も何度も口にしているうちに、感情抜きで言えるようになったらしい。


俺としては、「私ガンバってるヨ。お兄ちゃん。」みたいな、ひたむきさが欲しいが、それをやると、本気で勘違いする愚か者が出てきそうだ。


妹稼業もタイヘンなのね。


妹達のファッションに触れておこう。

襟元にフリルの付いた半袖の白いブラウスに、フレアーミニのスカートをはいている。

ブラウスの胸元には大きなリボン。


また字数制限だ。
いいところなのに。

次いきます。

 

 
ズノ

2008年5月31日 12:15
 
メイドカフェin秋葉原 Pash Cafe NAGOMI 業間休み
キ~ンコ~ン♪ カラ~ンコ~ン♪
いいところなんだが、鐘がなった。

休憩しよう。


ちょっと独り言を言いたいのだ。

このレポが2ページ以上になったのは、ぴなふぉあ2号店の回からだが、
なんでこんなにページを重ねることになるのか、よく分からなかった。


日記の書き込みページには、8000文字以内と書いてあるが、そんなに書いていない。


その理由が分かった。

いざ書き込みだすと、1023文字でアウトなのだ。


原稿用紙3枚もいかない。


これは、GREEのせいではなく、俺のケータイに原因があるのだろう。

 

W43Kよ。
お前も随分型遅れになってしまった。

もうそろそろ、この重責から解いてやりたいが、まだ駄目だ。


我が家の専制君主(謙虚な人は、このお方を妻と呼ぶ。)が、まだ自分の機種に飽きていないのだ。

俺だけ新機種などという贅沢は許されない。

もう少し頑張ってくれ。

わが友よ。

 

ナゴミのレポに戻ります。

 
ズノ

2008年5月31日 13:40
 
メイドカフェin秋葉原 Pash Cafe NAGOMI その4
妹のファッションの話を続けよう。

半袖ブラウスのリボンの色が、妹によって違っていて、スカートもそれに合わせた色になっている。
エンジとか、紺、深緑などの色だ。


頭にはカチューシャを着けていて、これも妹によって違うのだ。

紺のスカートの子が、青いネコミミバンドを着けていたのを覚えている。


お仕着せというより、妹たちが上手にアレンジを加えているようだ。


俺も自分のスタイルにアレンジを加えたいなぁ。

グレーのスーツに合わせて、灰色のヒョウ柄ネコミミカチューシャを着けて、カバンもフェイクファーのヒョウ柄にしちゃおう。

ヒョウ柄のネクタイなんてどうだろう。

 

 

 

 


なにもんだよ…。

 

 

 

即刻人事に呼び出されて、説教だね。


リーマンはつらいよ。


愚痴はこのくらいにして、メニューを見よう。


ふむ、飲み物は500円からか。
アルコールは高めだが、コーヒーや紅茶は500円だ。

紅茶はダージリン、アッサム、ウバなど茶葉で選べる。

なかなかやるじゃん。

おや、チャイラテなんてメニューがある。いいね。
これにしよう。

ついでに妹が勧めてたイベント用のメニューも見てみよう。

 

やっぱり高めだな…。
ん!?

変なのがあるぞ。

 

 

 

『にゃん子定食』

400円

 

 

にゃん子定食とは、tiaraの萌弁に勝るとも劣らないネーミングだ。


説明書きがあって、五目おにぎりと味噌汁のセットだそうだ。


おにぎりは妹が握ってくれると書いてある。

ほんとかぁ?


おにぎりって、熱いから握るの大変だぞ。


どんなおにぎりを握るのか、見てみようじゃないか。


よし、この2つに決定。


妹を呼ぼうとして、はたと困った。

『すみません。』て声かけるの何か変じゃない?

向こうはタメ口なのにさ。


何て呼んだらいいんだろう。

リアル兄貴だったら、妹のことを、下の名前で呼ぶのだろうか?


おい!とか、呼びつけにする?


でも、いきなりそれやったら、デンジャラスだよ。


店内が水を打ったように静まりかえり、一斉に白い目で見られそうだ。


マゴマゴしていると、妹が一人こっちを向いた。

すかさず手を挙げる。

よかった。気付いてくれた。
こっちに来る。


『決まった?』


妹は、どこまでもなれなれしい。

どうも調子が狂うなぁ。

その5へ

コメント
2
いいね!
 
あち

そうなんですよね。 妹って呼びかけるのになんて言っていいか困りものですね(´д`)≡З 名前呼び捨ても妹ぽくないし… なんか妹を指すいい二人称はないですかねぇ(困 ちなみにぼくにも当然のように血の繋がった妹はいませんが。
2008年5月31日 15:15
 
 
ズノ

うん。血の繋がってない妹ならいるよね! 嫁もいっぱいいるよね。 日本は一夫多妻のいい国だぜ。 オタ以外はドン引きですね、このコメント。
2008年5月31日 15:40
 

(追記:このコメは、当時のおたくの雰囲気をよくあらわしているので残しました。2019.12.8)
 

 
ズノ

2008年5月31日 19:23
 
メイドカフェin秋葉原 Pash Cafe NAGOMI その5
初めてPCからGREEにアクセスした。あちさんのアドバイスのおかげだ。
ありがとう。

今さらな人には申し訳ないが、けっこう感動したヨ。


俺の日記がPCで見れるなんて・・・。
アバター代りの長門の写真もケータイよりずっと大きい。

この長門は、去年のワンフェスで見かけたもの。
不思議な雰囲気で、家につれて帰りたかったが、お値段を見て断念した。

もう会えないだろうなぁ。


俺は自分の名前の一部を取ってズノと名乗ってるんだが、写真下の名前は、スシ0103にみえるぞ。

 

へい、イラッシャイ!!
いいネタ入ってますよ。

 

ちがうって…。

 

レポを続けます。
チャイラテと、にゃん子定食を注文したところから。

注文を受けた妹はこう言って去っていった。

『ちょっとまっててね。』

うん、待ってるよ。

お兄ちゃん我がままは言わないんだ。
ちょっとくたびれたお兄ちゃんだけど、許してネ。


注文を待つ間、お店の様子をチェック。

お店の床は緑色で、これが基調色になっている。

天井はベージュ色。
壁は腰板が緑であとはベージュ色。

壁にはポスターが貼られていたり、ペイティングがしてあったり、なかなかにぎやかだ。

天井の梁が出ているところだけ、赤く塗られている。
補色を狙ったようだ。


全体的に手作り感が漂うホンワカとした感じ。

この雰囲気、どっかで見たことあるんだよなぁ…。

 

 

 

 

わかった。保育園だ。


保育士たちが壁に貼る手作りの工作や、子供たちの道具を納めた棚のちょっと雑然とした感じ。
あれに良く似ている。


とすると、あの妹たちは園児か?
いや違う。彼女たちが保育士だな。

園児は…。まぁ、お察しください。

 

 

テーブル席にいる常連らしい園児…じゃなかった、客の一団がオタトークで盛り上がっている。
俺が入店したときガン見してきた連中だ。

これがまた見事にピザぞろい。
そろってチェックのシャツにGパンだ。
普段何してるんだろう。


彼らの話題はキンニクマンだ。キンケシの話でレアモノ談義をしている。
店は違っても、オタクの会話なんてどこでも同じさ。

さて、アキズムでgetした綾波を見たり、マンガ(ミカルンX 面白いよ。)を読んだりしていたら、チャイラテが運ばれてきた。
この日は暑かったから、アイスでお願いしていた。

うん、おいしい。シナモンの香りがする。いい香り。


チャイを味わっていたら、おっ、来たぞ来たぞ。にゃん子定食だ。
おにぎりと味噌汁。

おにぎりはもう形ができていて、ラップに包まれている。

それにしても大きなおにぎりだな。
コンビニのおにぎりの1.5倍はあるぞ。


妹が言った。

『今からおにぎりを握るね。』

妹はサランラップの上から、ほぼ出来上がっているおにぎりを握り始めた。

ああ、なるほど、握るってこういう意味か。
これなら、妹にもできるね。


このでかいおにぎりを、本当に握っている人はどんな人だろう。

角刈りで、マッチョで、築地の板場で修行をしていたサブさんかもしれない。

板長との道ならぬ恋に落ちたサブさんは、他の板前達の嫉妬を買って、逃げるようにアキバのメイドカフェへ転がり込んだのだ。

その大きな手が作り出すおにぎりは絶品で、ゴッドハンドと呼ばれて…。

 

 


なにを言ってるんだ俺は。

軌道修正。

 

妹が、握ったおにぎりを渡してくれた。

それじゃ、遠慮なくいただきます。


お、なかなか美味しいじゃん。この五目おにぎり。
いける。いける。妹が良く握ってくれたから、型崩れもしないぞ。


味噌汁はどうかな。

…。あちゃー。

これは、ただのインスタント味噌汁だろう。

まぁ、いいではないか。アイデア賞だよ、にゃん子定食。

満足、満足。

 

おや、客が入ってきた。

『お帰りなさい、お兄ちゃん。』

妹が出迎えている。

スーツ姿の男2人組みだ。

2人は俺の左隣に案内されてきた。


こいつら、オタクじゃないな。なんか違う。
この感覚、オタクの人なら分かるよね。

隣に座った男がタバコを吸い始めた。
たぶん、この店は土休日だけ禁煙になるんだろう。

メニューを見ながら、先輩らしい男が言った。

 

『チェキってなに?』

 

なぁにぃぃ!!チェキも知らないでメイドカフェに来たのか?

 

帰れ!!


出直して来い!!


(`Д´#)ハァハァ

 

すまん。ちょっと取り乱した。


リーマン2人組にイラついていると、またスーツ姿の男2人が案内されて、おれの右隣に座った。

どうもカウンター席はリーマン向けらしい。
先にも書いたが、この席は店に背を向けるような位置にあるので、あまり妹達を見ることができない。

どうやら、リーマンは嫌われてるな。


新しい2人組もオタっぽくない。
一般人に挟まれて、居心地悪いなぁ。テーブル席にいきたいなぁ。

でもカウンターバーには「おやくそく」と書かれたシールが貼ってあって、その中に『席を移動してはいけません』とある。

園児はお約束を守らなくちゃね。

 

リーマンどもは、注文が済むと、仕事の話を始めだした。

ヤメロ、ヤメロ!!
そんな話スタバでやってろ!!
ここをどこだと思ってるんだ。まったく。

 

どうも怒りが収まらん。

 

まずい、用事があるのを忘れてた、専制君主がお怒りだ。

続く。

 
ズノ

2008年6月1日 23:30
 
メイドカフェin秋葉原 Pash Cafe NAGOMI その6
いや、まいったよ。ε-(´・`) フー

今日が法事の日で、実家に帰らなくてはいけないのを忘れて、PCにかじりついていた。
そりゃ、妻も怒ります。

さて、やっとレポが続けられる。
もうその6まで来てしまった。これでfinにしよう。

仕事の話を始めたリーマンに憤慨したところから。


俺は、彼らのことはできるだけ気にしないように、マンガを読むのに没頭した。


しばらくすると、妹がリーマンたちの注文したものを運んできた。

やっぱり、気になって見てしまう俺。


右隣のリーマン組はコーヒー、左隣のリーマン組はカクテルを頼んだようだ。

カクテルは、妹がお兄ちゃんの目の前で作ってくれる。

妹がシェーカーを振って、あらかじめ青い色の飲み物が入ったグラスに中身を注ぐと、青色がスーッと緑に変わった。

ほほう、おもしろいなぁ。

 

一方、コーヒー組の二人はちょっと物足りなそう。
メイドカフェデビューぽい男が

『こんなもんなの?』

と相方に聞いている。


派手な時計をした彼は、よしとばかりに立ち上がると、妹に何かを頼みに行った。

俺は興味がわいて、成り行きを見守る。


男が戻ってきてからしばらくすると、妹が手に何か持ってやってきた。

何だと思ったら、『黒髭危機一髪』だ。

いや、樽に乗っかっているのが、黒髭じゃない。
スティッチだ。

あの、ディズニーのキャラクター。2頭身の青い宇宙人。

だから、正確には『スティッチ危機一髪』だ。


彼は妹とからみたくって、ゲーム代を払ったらしい。

いくらだかよく分からないが、ガラガラくじ(そんなのもあるのよ。)が、1回500円だから同じくらいだろう。

相手をしてくれるのは、青いネコ耳カチューシャと青い尻尾をつけた、ショートカットの妹だ。


リーマンお兄ちゃん2人が先行で、樽に剣をさしていく。

男達がおっかなびっくり刺しているのに、妹は迷いも無くサクッと刺す。
早いんだ、コレが。

4ターンぐらいでスティッチが飛びだした。
もちろん、リーマンの負け。

それから6ラウンド闘ったが、全てリーマンの負け。

異常に強いぞ妹。
『やったぁ。』と喜んでいる。


完敗したリーマンお兄ちゃんだが、妹と遊べて楽しかったのか満足げである。

お兄ちゃんが勝つと何かもらえるのかなぁ。そこが知りたかった。
今度、挑戦してみようか。

いや、妹のあの手つきを見ると、俺も完敗しそうだ。
妹ギャンブラーは伊達じゃない。


さてと、そろそろ帰るかな。
結構、長居をした。

実は時間制限を妹に確認していたのだが、平日は制限無し、土休日が90分だそうだ。

最初はいいイメージの店ではなかったけど、なんだかんだで楽しめた。


テーブル席の常連オタク達は、まだとぐろを巻いている。
いやはや、恐れ入りました。


チャイラテとにゃん子定食で900円。
ま、妥当かな。


見送りの言葉は、もちろん、
『いってらっしゃい、お兄ちゃん。』


店を出て、看板を写メしようと思ったんだが、写真を撮るなと書いてあるから、一応遠慮した。

そのかわり、踊り場にあった手書きのPOPを写す。

雰囲気が伝わればおkです。


1階に下りると、カップルがbar連邦軍にいくか、ジオン軍にいくか悩んでいた。
どっちもぶっ飛んだネーミングの店だよ。
いつか行ってみよう。

でも、俺だったら、迷わずジオン軍
サングラスをかけて、カウンター席でウィスキーを飲みながら、

『ぼうやだからさ…。』

とつぶやいてみたい。


よし、家に帰ろう。
(o^∇^o)ノ

 

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